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院長コラム

COPDって?

COPDって知っていますか?


COPDは正式には慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の略です。
日本語でも英語でも長ったらしい名前で覚えにくいですね。なので、COPDって呼ぶようにしていますが、この病気はその名の通り、慢性的に気道に閉塞性の障害が起こる病気です。
人が生きていくためにな酸素を体の中に取り込む必要がありますが、そのための臓器が肺になります。肺への空気の出し入れのために気管がありますが、ここに障害がおこり、気道の抵抗が上がり、空気の流れが悪くなる状態を閉塞性障害といいます。つまり、息を吸ったり吐いたり(特に吐く方が)が気道の抵抗のためやり辛くなり、呼吸が苦しくなり、重症になると酸素吸入をしないと生活ができなくなる疾患です。

COPDは従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。COPDは「タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患」であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病と考えられています。つまりタバコによる肺障害で、その代表的な疾患といえます。

世界的な研究から有病率は10~20%ぐらいとのことですので、日本には少なく見積もっても530万人のCOPD患者がいると思われ、多くは60~80歳台の男性です。

COPDは世界の疾病死因の第4位ですが、数年後には肺炎を抜いて、虚血性心疾患脳卒中に次いで第3位になると推定されています。疫学的データから、COPDの原因はほぼ99%がたばこによると分かっています。
ですので、COPDを予防、撲滅するには禁煙の普及以外ありません。


COPDの症状
COPDの症状は坂道歩行や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる「労作性呼吸困難」が特徴です。慢性の咳や痰も特徴的な症状です。
喫煙歴があって、咳や痰、労作性呼吸困難がある中高年者はCOPDが疑われます。

 

COPDの検査
COPDは、まず問診で疑うことが大切ですが、その後、胸部レントゲン、心電図、血液検査、呼吸機能検査などを行い、最終的に診断します。
この中でも呼吸機能検査が大変重要です。
呼吸機能検査はスパイロメトリーともいいます。やったことある人ならわかると思いますが、よく肺活量検査と言われているものと同じ方法で検査を行います。
COPDはタバコの煙が通る気道が障害を受けることによって、空気の通り道に炎症が起こり、気流の制限が発生することで、肺機能が低下する病気です。
スパイロメトリーでは、この気道の抵抗を数値化し評価します。
最大限に息を吸ってもらい、思いっきり吐いてもらう(呼気)ことで、吐きだし最初の1秒の気流流速の変化を見ます。
息を吐くスピードが一気に下がると、気道の障害があると判断されます。
COPDではこの値が低下するので、スパイロメトリーはCOPDの診断に大変有効な検査です。
ここで日本呼吸器学会が出しているCOPD診断のガイドラインにある診断基準を提示します。

 

COPDの診断基準
1. 気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーで
  FEV1/FVC<70%を満たすこと。
2. 他の気流閉塞をきたし得る疾患を除外すること。

 

FEV1/FVCってちょっとわかんないでしょうけど、つまりは思いっきりすってから、思いっきりはいてもらったときの最初の1秒に吐けた量=FEV1.0 、最後まで吐き切った量=FVCとなります。
つまり、最初の1秒でどれだけ吐けるかというのを評価しています。
COPDではこの値が低下し、病状の進行とともに悪くなります。

2の他の疾患ですが、区別すべき最大の疾患が気管支喘息(ゼンソク)です。
ゼンソクも気道抵抗が上がる疾患ですが、その原因、発症機序が異なります。
ゼンソクに関しては、他で説明しますが、重要なのは、やはり病歴と症状の出方になります。


COPDの予防と治療
COPDの原因はほぼ喫煙ですので、治療にあたり大切なことは、まず禁煙です。
禁煙抜きに治療、進行予防は語れません。そのうえで、気管支拡張剤の吸入を行います。
気道炎症制御のために、ステロイド吸入も選択肢になります。
その他、去痰剤などの内服も行います。COPDは体力を消耗する疾患でもあります。
栄養管理、体力維持、感染予防など行うべきことはたくさんあります。
以前、といっても20年ぐらい前ですが、COPDに対して医療として行うことがよく分かっていなかったため医師も患者に積極的医療を行う意識をもっていませんでしたが、今は禁煙、生活管理、感染予防、適切な治療薬選択で、患者の症状、生活の質(QOL)、予後が改善することが分かっています。
医師の中でもまだこの認識が薄いのが現状です。
是非多くのCOPD患者の方に治療を受けていただけるように我々は啓蒙を続けていきたいと思っています。

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